年間計画
 

平成30年度事業計画

事業環境と基本方針

平成30年度の日本経済は、ESPフォーキャスト調査で実質経済成長率を1.9% と予測するなど、好調な世界経済を背景に引き続き景気拡大が見込まれる。また、内閣府経済社会総合研究所の平成29年度企業行動に関するアンケート調査(3月2日公表)でも、今後5年間の実質経済成長率を上場企業で1.1%、中堅中小企業で0.8%と予測するなど、企業の景気判断は長期的にも強気の見通しとなっている。

企業収益面では、法人企業統計調査(平成29年10~12月期)では経常利益が過去最高を更新するとともに、上場企業の30年3月期の純利益も最高益を更新する見込みとなっているなど、企業業績も堅調に推移する見通しとなっている。

一方、米景気過熱を意識したFRBの利上げペースの加速により、長期金利が跳ね上がれば、米国の景気後退を招くだけではなく、ドル建て債務を抱える新興国から大量の資金が流出し、世界同時不況の懸念もある。また、トランプ大統領をはじめ世界の保護貿易主義の高まりによる世界経済への影響も注視する必要がある。加えて、北朝鮮情勢の悪化、中東情勢の不安定化や中国の過剰債務問題などのリスクにも警戒が必要である。

 わが国経済の長期的な視点では、急速に進行している人口減少への対応や、環境・エネルギー制約、大都市への人口集中など、社会全体に関わる重大な課題が山積しており、これらへの対応も喫緊の課題となっている。

 ここで、企業を取り巻く経営環境に目を転じると、今年1月に開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で演説したカナダのトルドー首相は、「今ほど変化のペースが速い時代は過去になかった。だが、今後、今ほど変化の遅い時代も二度と来ないだろう」という名言を残した。変化が常態化し、かつ変化のスピードがますます加速する現在では、現状に留まることは衰退を意味するということを経営者は肝に銘じるべきである。

 産業面では、ロボットに続きAIについても研究段階から社会・ビジネスへの実装レベルへ移行し、加えてIoTやフィンテックの中核技術にとどまらず、ネット社会の新しいインフラと期待されるブロックチェーンの活用拡大、自動運転技術の開発競争激化、ビッグデータの利活用など、急速に進展し経済社会に変革をもたらしつつある、先端技術への積極的な取り組みが、企業の競争力・成長力を大きく左右する時代が到来しているといっても過言ではない。

 企業経営面では、自動車会社の無資格検査、鉄鋼会社の品質データ不正、新幹線の台車亀裂問題など、名門企業の不正が次々と発覚し、国内にとどまらす、世界的に日本の製造業への不信が広がる事態となった。自社は大丈夫だという楽観論は廃し、業務を再点検し、コンプライアンス、インテグリティの重要性を全社員に徹底することが重要である。

 雇用労働面では、有効求人倍率がバブル期を上回る43年ぶりの高水準となり、企業の人手不足感がますます深刻さを増してきている。加えて、通常国会には裁量労働制拡大を切り離した働き方改革関連法案が上程される予定であり、働き方改革への取り組みは待ったなしの状況となっている。

 企業の成長には、多様な人材が活き活きと働ける職場づくりが不可欠である。働き方改革の推進や従業員の働きがいを高める取り組みに積極的に対応することにより、単に労働時間を減らせば生産性が上がるという短絡的な考え方ではなく、多様な働き方を可能にして、長時間労働を是正しながら、生産性も高められる工夫をしていくことが不可欠である。

 以上の視点を踏まえ、平成30年度も、トップセミナー、特別セミナー、各種委員会・研究会、講演会・講習会等の充実強化を図り、会員企業の様々な経営課題解決の一助となる活動を推進していきたい。


活動理念
 本会は、活力に溢れ、魅力ある県経済社会の実現に向けて自ら行動するとともに県政・諸機関・諸団体・諸大学そして連合埼玉などと調和と連携を図り、県経済社会の健全な発展に寄与する。


事業活動の骨子

1.産学官連携の強化
県経済の持続的発展には、企業のグローバル化への対応強化とイ
ノベーション実現へ向けた不断の取り組みが不可欠であり、これらをサポートすべく、会員企業同士の情報交換機会の充実と産業界と県・国の機関や埼玉大学・ものつくり大学など教育界との連携強化に取組む。
2.コーディネーター機能・情報提供機能の強化・拡充
 企業の取り組むべき課題がますます高度化しつつあることを踏まえ、これらの課題解決に資するために、埼玉県、国、各種研究機関等との連携を強化し、各種セミナー、委員会活動等の充実を通じ、 コーディネーター機能・各種情報提供機能を強化・拡充していく。

3.安定した経営基盤の構築と効果的・効率的な業務運営の推進
 会員増強や事業収益の増加等を通じてより安定した組織・経営基盤を構築していく。

4.会員・経済界のニーズの集約とその実現
 会員そして県内経済界が直面する諸課題についての意見・ニーズを収集・集約しその解決に努める。

5.産業教育への支援強化
  埼玉産業教育審議会等各種審議会・委員会への積極的な参画、教職員・高校生向けの研修への講師派遣、さらには科学の甲子園やキャリア教育アワードなど、埼玉県の産業教育への支援強化を図る。

6.提言活動の展開
 知事と経済人との懇談会などをはじめ多種多様な県・国の機関等の公設委員会議などを通じ、提言や意見陳述に努めていく。

7.働き方改革・働きがい向上並びに高校生・障害者の就職支援
 多様な人材が活き活きと働ける職場づくりのために、働き方改革の推進と従業員の働きがいの向上に取り組むとともに、埼玉労働局・連合埼玉との連携の下、大学生インターンシップ事業、高校生のキャリア教育支援、そして障害者の就職支援等の活動を積極的に推進する。

 

平成30年度事業のポイント

平成30年度事業の推進にあたっては、これまで推進してきた事業を原則継続するとともに、以下のような施策を実行していく。

1.安定した経営基盤の構築
会員企業からの紹介等を通じた会員増強に加え、多様な研修プログラムを新設、講演会・講習会等事業の一層の充実を図り、安定した経営基盤の構築を図る。

2.埼玉県インターンシップ推進事業(課題解決型インターンシップ)の充実
県内企業の経営課題の解決とともに、あわせて県内企業に対する学生の理解を深めることを目的とする課題解決型インターンシップは、平成29年度は、28年度の8名を大幅に上回る、23名の外国人留学生、大学院生、学部学生が参加。参加学生に貴重な経験をもたらすとともに、参加企業からも大きな評価を得ている。本年度は埼玉県、本会、埼玉大学の密接な連携の下、さらに充実した活動を推進していく。

3.働き方改革・働きがい向上委員会の新設
企業の成長に不可欠な、多様な人材が活き活きと働ける職場づくりのためには、働き方改革の推進と従業員の働きがいの向上が車の両輪となって機能することが必要である。こうした観点から、経団連事業サービス人事賃金センター、GPTW日本、埼玉労働局、埼玉県産業労働部等をアドバイザーとし、働き方改革、働きがい向上の具体的な事例を研究する、「働き方改革・働きがい向上委員会」を新設する。

4.さいたま市教育委員会との連携開始
  これまでの埼玉県教育委員会との連携を維持・強化するとともに、さいたま市教育委員会の「教員育成協議会」委員就任、教員研修への講師派遣等、さいたま市教育委員会との連携を開始するとともに、あわせて平成31年4月開校するさいたま市立大宮国際中等教育学校への支援策を会員のご協力の下、検討していく。

5.多様なセミナー等の新設
  コミュニケーション講座や120年ぶりに改正され、平成31年に施行される民法(債権法)改正に伴うセミナー、管理会計・財務会計等、企業実務関連セミナーを新設する。
                                         以 上

 
●事業計画 ( 主要計画表.pdf )
 
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